2〜3歳の“イヤイヤ期”に振り回されないために。相談現場からのヒント

療育の現場から

言葉が出さえすれば、それで大丈夫?

教育相談のご依頼では、ほとんどすべての場合に「言葉の遅れ」が含まれています。
実際、過去10年で、初回相談時点ですでに発語があったお子さんは、わずか数件です。

さまざまな練習を通じて、発語やコミュニケーションのトレーニングを行い、それまで言葉を話せなかったお子さんが片言でも話し始めたとき、
親御さんが涙ながらに感謝の言葉をくださる場面があります。私自身も、心から嬉しく、やりがいを感じる瞬間です。

ですが、その喜びも束の間、次の課題が現れることも少なくありません。
それは、話し始めた言葉の中に、「イヤ」「ヤダ」「ダメ」「ブー」など、穏やかとは言えない言葉が増えてくるという問題です。

最初のうちは、「これまで言葉が出なかったことを考えれば…」と、大目に見ようとされる親御さんが多いです。
けれど、日常のさまざまな場面で「イヤ!」「ヤダ!」と拒否が続くようになると、次第にそれでは済まなくなります。

適切な対処法がわからないまま時間が過ぎると、子どもの拒否やかんしゃくが広がり、親御さんがその場しのぎで対応するようになってしまう…。
その結果、状況がさらに悪化してしまうという悪循環に陥ることもあります。


2〜3歳は、最初の山場

2〜3歳の時期を「イヤイヤ期」と呼ぶ人もいますが、確かに子育てが難しくなる時期です。
私の相談では、「子育ての大きな山場です」「この時期の親の対応が、後の子育てに大きく影響します」と、はっきりお伝えしています。

状況によっては「今のままだと、子どもの召使いになってしまいますよ」と、かなり強めの表現で危機感をお伝えすることもあります。
それほど重要な時期なのです。


本当の問題は「態度の持ち方」

たとえばこんな相談を受けることがあります。

「朝、保育園に行こうとすると『パパはいや!』とわめく」
「チャイルドシートに座らせようとすると大泣きして拒否する」

このようなとき、私はすぐに「こうすればいいですよ」とは言いません。
まず保護者の方に、考えてほしいことがあるからです。

少し乱暴に聞こえるかもしれませんが、2〜3歳の子どもであれば、大人との力関係や体格差で、“なんとかなる”ことが多くあります。

もちろん、叩いたり怒鳴ったりするということではありません。
ですが、たとえばお父さんが子どもをしっかり抱えて保育園の先生に引き渡すことはできます。
チャイルドシートも、体を支えてベルトをしっかり留めれば座らせることはできます。

では、親御さんが本当に困っていることは何か。
それは、泣いてわめく子どもを前にしたときに、「親としてどんな態度で接すればいいのか」が分からないということです。

これは、「子育ての原理・原則をまだ持てていない状態」と言い換えることもできるでしょう。


「受け入れられません」と言える勇気

今回のようなケースでは、子どもが「パパはいや!ママがいい!」「後ろはいや!前がいい!」と訴えてきたとき、

「今日はお母さんが忙しいから、お父さんと行こうね」
「前の席は危ないから、後ろに座ろうね」

と、毅然とした態度で我が子に接することが大切です。

もちろん、売り言葉・買い言葉にならないようにするコツはお伝えしますが、
根本的な姿勢として、「それは受け入れられません」「その要求には応じられません」と、
はっきりと伝える必要がある場面も、確かにあるのです。


習慣は早くつくるほど、子育ては楽になる

2〜3歳の子育てにしっかり取り組めば、どんなにイヤイヤが強かった子でも、必ず穏やかになります。

もちろん、良い習慣は早くからつくっておいた方が、子育ても楽に、そして楽しくなります。
やはり低年齢からの支援は、効果的であると強く感じています。


ご相談を希望される方へ

お子さんの行動や発達について、「少し気になる」「誰かに相談したい」と感じたとき、
早めに正しい支援につながることが、とても大切です。

当相談室では、初回のご相談から、具体的な対応方法をお伝えしています。
「とりあえず様子を見ましょう」といった言葉では終わらせません。

詳細は、以下のホームページをご覧ください。

👉 こども療育相談室 ぷろんぷと ホームページはこちら

ご質問などがある方は、「お問い合わせ」ページよりお気軽にご連絡ください。

タイトルとURLをコピーしました